ラバーリングという商品があります。 タイヤとホイールの隙間を埋めるためのゴム製リングの
ことです。この商品を見ているとどうしてもあの日の事を思い出してしまいます。
あの日というのは東日本大震災のあった日の事です。
タイヤのビードが変形していて空気が入らないから見てほしいとお客様からご依頼があり
新商品として販売間もないラバーリングを使用したところ「パン!!」と
勢いよく音とたてて膨らんでくれました。
早速、お客様に電話をおかけし結果報告をしていたところ急に電話が途切れ
その後何度ベルを鳴らそうと、決して電話が繋がることはありませんでした。
午後からパソコンの作業をしていると東北地方で地震が発生と出ていましたが、大して気にも
とめず、少し遅めの昼食を食べようとして食堂に行ったら ナント びっくり!!!
テレビの画面に映し出された光景の凄まじさ!!! そういえば 先ほどのお客様・・・・
途切れたたままの電話!!<<<<<<<もしかしたら>>>>>>
それからしばらくの間 そのお客様の声が頭から離れませんでした。
この震災で被災された方の数は神戸の震災をはるかに凌ぐ多さだったのは言うまでも
ありませんが、身内がこの地方に居ると居ないでは多少の温度差があったように
思います。にもかかわらず何日も何日も気持ちを引きずっていたのは何故だったのでしょうか。
それから何か月か経過したある日。そのお客様からご注文が入ったので慌ててお電話を
おかけすると、とてもお元気そうな声で無事でしたと答えてくださいました。
とても不思議なのですが、家族の無事が確認できたのと同じぐらいうれしかったのを
今でもはっきり覚えています。